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Saturnの使い方【FabFilter】

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Fabfilter Saturnはマルチバンドのディストーションプラグイン。

好みのバンド(帯域)に分割し各バンドに対して様々なディストーション設定を行うことができます。

Fabfilterの製品は高機能なので愛用している方も多いですよね。

私もその一人なのですが、やはり最初は英語マニュアルを読んで使い方を覚えるのに苦労しました。

使い始めてから慣れるまでがちょっと大変。

ということで、この記事ではFabfilter Saturnの使い方を解説しています。

Saturnの使い方

基本的な使い方


赤枠はRedo、Undo、そしてA,B二つのセッティングを切り替えるボタン。Copyボタンを押すと現在表示している方(例:A)の設定をもう一方(例:B)にコピーできます。

緑枠はプリセット一覧で、Save asからSaturnの全セッティングをプリセットとして保存することも可能。

緑枠内の左右にある三角マークを押すとプリセットを順番に試すこともできます。

赤枠をクリックするとSaturnの各パラメーターとMIDIコントローラーを関連付けるモードに入ります。

Enable MIDIMIDIコントロールのON・OFF
ClearMIDIマッピングの個別・全削除
Revert最後に保存されたMIDIマッピングの状態に戻す
Save現在のMIDI設定を保存

 


赤枠から音の成分をLeftとRight、あるいはMidとSideに分けて聴くことができます。

緑枠でAuto MuteをOnにすると、音声入力信号がない時に各バンドで使用されるフィードバックを減らすことができ、これによりSaturnのSelf Oscillationを防止します。

水色枠でHQモードをOnにすると、エイリアスによるノイズ(歪み)の発生を低減することができます。ただ、その分、CPUパワーもより消費するって感じですね。

赤枠のOutputからはモニターする音を選択できます。

OutputSaturnからの出力信号をモニタリング
InputSaturnへの入力信号をモニタリング
Side ChainSide Chainの信号をモニタリング

 

赤枠をクリックするとゲイン調整ノブが表示されます。ノブの内側で入力ゲイン、外側で入力ゲインのPanを調整。

緑枠も同じ感じで、ノブの内側で出力ゲイン、外側で出力ゲインのPanを調整。

水色枠はDry/Wetの調整です。

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赤枠をクリックすると赤矢印に示すようなバーが出てきます。これを追加していくことで各バンドを区切っていきます(最大6バンド)。

緑枠では、そのバンドのソロ、ミュートを選択でき、オレンジ枠を上下にスライドすることで、そのバンドの音量レベルを調整可能。

音量レベルはLEVELノブでも調整でき、このノブの内側が音量レベル、外側でPanを調整できます。

水色矢印のようにバーを左右にドラッグすることでバンドのクロスオーバー周波数を自由に設定することができます。

赤枠は左からバイパスボタン、バンドプリセット保存ボタン。

バイパスボタンをクリックすると、そのバンドだけSaturnをバイパスできます。つまり、そのバンドだけドライ信号が出力されるということ(無音になるわけではなく)。

また、バンドプリセット保存ボタンはあくまでも選択しているバンドのパラメーターを保存するためのもので、Saturnの全設定を保存するわけではないので注意ですね。

ちなみにデフォルトでいくつかのプリセットが用意されています。

緑枠では選択したバンドに対する歪みの種類を変更することができます。


赤枠ではDry/Wetの調整。

緑枠の左側ノブでFeedback量、右側ノブでFeedbackする信号の周波数を設定。

水色枠でダイナミクスの調整。ポンピング効果などを得られます。

オレンジ枠ではドライブ量の調整。内側のノブで歪みの程度、外側のノブでドライブ量のLeft,Rightのバランスをとります。

ピンク枠内ではToneの調整。左からBass,Mid,Treble,Presenceの4つに音域が別れていて、歪ませた後の音に対して各音域を調整し、音調を変えることができます。

黄色枠では選択しているバンドを削除できます。

モジュレーションの使い方

赤枠をクリックすると下部にスペースが広がり、緑枠内の+ボタンをクリックすることでモジュレーションソースを選択する画面が出てきます。


赤枠の+ボタンをクリックしていくと、さらにモジュレーションソースを追加していくことができます。

緑枠内の+ボタンをクリックするか、あるいは丸いボタンから緑矢印のようにモジュレーションターゲットまでドラッグ&ドロップすることによって、モジュレーションターゲットを設定。

ちなみにモジュレーションターゲットは複数設定することができ、モジュレーションターゲット名を水色矢印のように上下にドラッグすることで、モジュレーション量を調整できます。

また水色枠内の±ボタンをクリックすると、モジュレーション信号を反転することができます。

黄色枠内の三角マークをクリックするか、黄色矢印の先にある四角い枠(うっすらしていて見えにくい)をドラッグすると、画面がスクロールして使用しているモジュレーションソースを一覧可能。

ピンク枠の×ボタンをクリックすると、モジュレーションソース、モジュレーションターゲットを削除できます。

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Saturnのモジュレーションソース

ここではSaturnに搭載されているモジュレーションソースを簡単に紹介します。

モジュレーションソースによってはフロッピーディスクアイコンをクリックすると、プリセットの読み込み、保存ができるものもあります。

XY Controller


これはX,Yそれぞれにモジュレーションターゲットを設定し、パッド上にある丸印を移動させてX,Yのパラメーターを同時に変化させるものです。

XLFO


中央の波形画面より左側で波形全体の調整、右側で各ステップの調整を行います。

赤枠では内側のノブでLFO周波数、外側のノブで波形の前半と後半の時間的バランスを変更できます。

緑枠内のグライドノブを回すと、波形の形全体が横方向に変化。

水色枠は左からMIDIとの同期ボタン、周波数ボタン、スナップボタンです。周波数ボタンをクリックするとプルダウンメニューからLFOのサイクルを変更できます。

また、スナップボタンをクリックするとすぐ横にピアノロールが表示され、LFOを最大2オクターブのアルペジエーターのような使用が可能に。

そして水色矢印の先に縦の白いバーのようなものがありますが、これを左右にドラッグすると波形を開始するタイミングをずらす(オフセット)ことができます。

オレンジ枠の+ボタン、−ボタンはクリックするとステップの追加、削除が可能。

ピンク枠内のValueノブを回す、あるいはピンク矢印のように上下にドラッグすることにより、そのステップの縦方向の値を変更できます。

黄色枠のグライドノブを回すと、そのステップから次のステップまでの波形の形が横方向に変化。

青枠は左からランダムボタン、カーブボタン。ランダムボタンはそのステップの値をランダムにするもの。

カーブボタンではそのステップから次のステップまでの曲線の種類をプルダウンメニューから変更できます。

Envelope Generator


これはシンセでもお馴染みのEnvelopeを生成するものですね。

ADSR(Attack,Decay,Sustain,Release)をそれぞれ設定することによって、その波形通りにパラメーターをコントロールできます。

赤枠内のスレッショルドノブを回すとトリガーが有効になるシグナルレベルを設定できます。

入力信号がこのスレッショルドレベルを超えなければトリガーされず、ADSR波形は実行されないということですね。

緑枠内ではトリガーを選択可能で、左からメイン入力信号、サイドチェーン信号、MIDI入力信号。

オレンジ枠内の丸印を左右にドラッグすることで、トリガーされてから実際にADSR波形が実行されるまでの間に遅延(Delay)を設定することができます。

Envelope Follower


これはEnvelope Generatorの簡易版のようなものですね。

赤枠内のそれぞれのノブを回してAttack,Releaeを設定し、緑枠内からトリガーとしてメイン入力信号かサイドチェーン信号を選びます。

MIDI Source


MIDIキーボードなどについてるノブなんかでコントロールしたい時に使用します。

上からMIDIソース、コントローラー番号、応答カーブの種類を選択するだけです。

まとめ
  • Saturnはマルチバンドのディストーションプラグイン
  • プリセットが豊富
  • 表現の自由を妨げない高機能さ
  • 豊富なモジュレーションソースでより細かい表現が可能

Fabfilter Saturnは高機能すぎて使いこなすまでが大変ですが、慣れてくるとすごく便利なプラグイン。

表現のアイデアをプラグインのせいで実現できないなんてこととは無縁ですね。

マルチバンドディストーションはSaturn一択だと思いますよ。

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