SynthMasterの使い方シリーズ、6記事目。
いつになったら終わるのか途方にくれていましたが、次の記事で完結できそうです。
シンセは基本的な部分を抑えたら、あとはだいたいどれも似たり寄ったりな感じ。
正直、最初はごちゃごちゃしてわからんと思いますが、みんな最初はわからんですからね。
ワシも昔はわからんわからんでした。
ということで、この記事ではSynthMasterのEffect(FX)について解説していきます。
SynthMasterの使い方⑥
Effect(FX)設定
緑枠からはどの部分のFX設定画面を表示するのか選択します。
ちなみにSynthMasterのFXには、Layer FXとGlobal FXの2種類があります。
Layer FX | 各Layerに挿入されるFX。ここを通過後、Global FX、あるいはGlobal FXを介さず(Dry信号として)出力 |
---|---|
Global FX | Busに設定するFXで、各LayerからBusへのセンド量をノブで調整することによって効果を得るFX |
水色枠には挿入されているFXが上から順に表示されています。
黄色枠からは各FXの挿入やRouting、Busへのセンド量などを調整。
ピンク枠をクリックして、そのFXのOn、Off切り替えをします。
オレンジ枠からは、設定の保存やPresetの読み込みなどが可能。
緑枠にはLayer1に挿入されている全てのFXが順に表示されています。
Layer2はその隣。
緑矢印のように各FX上でクリックしてもOn、Offの切り替えができます。
黄色枠からは2つあるBusに挿入するFXをそれぞれ選択します。
ピンク枠では、各Layerから各Busへのセンド量、そしてDry量を調整。
赤枠部分に示されている挿入された状態のFXを赤矢印のようにドラッグ&ドロップで様々な場所に移動したり、順番の入れ替えを行うことができます。
また緑枠のように、変更したいFX上で右クリックしてFXの変更も可能。
ちなみに赤枠からLayer画面を選択し、緑枠をクリックした画面からもLayer FXの設定が可能。
水色枠をクリックしてOn、Offの切り替え、黄色枠からは設定するFXの切り替え。
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Effect(FX)の種類
EQ
赤枠からHigh Pass、Low Passを個別にOn、Off。
緑枠からもSlopeを個別に選択できます。
水色枠のように縦一列に各帯域のFrequency(周波数)、Gainなどがまとめられています。
Delay
赤枠からDAWのテンポに同期(Sync)させるか、PingPong Delayにするか選択。
緑枠のFeedback量を調整してDelay出力からEchoを作成することも可能。
水色枠からはステレオ幅の調整。
黄色枠にはDelay出力を処理するためのEQ。
ピンク枠ではDelay出力に対するDistortion設定ができ、これはOn、Off可能です。
ちょっと見えにくいですが、赤枠からSyncを選択している場合、赤矢印部分をクリックしてテンポの選択をLR個別にできます。
Reverb
Early EQで初期反射音(Early Reflection)、Late EQで後に続く反射音(Late Reflection)の処理を行います。
どちらも個別にOn、Offが可能。
緑枠ではEarly ReflectionとLate ReflectionとのMix比率を調整。
水色枠からはModulationの量と速さを設定します。
黄色枠では、音が壁で反射した際の高周波数帯域損失をコントロールします。
ピンク枠からはRoom Size、Reverb Time(60dB減衰するまでの時間)、Density(密度)、Distance(自分の位置とReverbの元となる音との距離)を設定。
オレンジ枠ではReverbの量を設定します。
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Compressor
あとは、ごく普通のCompressorです。
右のグラフからKneeとかThresholdなどの関係性を勉強できるかもしれません(笑)
Distortion
赤枠がDistortion処理される前の入力信号を処理するEQ。
緑枠はDistortionの設定をする部分で、緑矢印のようにドラッグしてDistortion Curveを自分で設定することができます。
水色枠はDistortion処理された信号をいじるためのEQ。
黄色枠をクリックすることにより、Shelve、CutからFilter Typeを選択可能。
ピンク枠ではHigh、LowそれぞれのFrequencyを調整。
オレンジ枠からは、High、LowそれぞれのBoost、Cutを設定します。
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Phaser
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Phaserとは位相をずらした音を原音に混ぜて、うねったような音にするエフェクト。
説明しづらいけど、Flangerのようなジェット機がすぐ上を通ったような感じに似てます。
まず、赤枠からはStage数を設定、聴きながらイジイジ系です。
緑枠では、Phaser出力のFeedback量を調整。
水色枠では内部LFOが持っているステレオ出力において、L、Rで異なる位相を設定します。
黄色枠からはCut offとSpacing(間隔)を調整して、好みの状態にしていきます。
それぞれのノブの下にはModノブがあるので、ここから内部LFOによるCut offとSpacingへのModulationが可能。
ピンク枠では、その内部LFOのスピードを設定します。
オレンジ枠をクリックするとLFOをDAWのテンポに同期できるので、試しにクリックしてみます。
上段から拍子、下段からは回数を選択します。
緑枠からはエフェクトの適応量を調整。
Chorus
Chorusとは、時間的にわずかに遅らせた音を原音に加えることにより音の広がりを得るエフェクト。
赤枠からはL、Rそれぞれ個別にDelayを設定可能。
緑枠では出力のFeedback量を調整。
水色枠ではDelayのModulation量を設定します。
黄色枠からは内部LFOが持っているステレオ出力において、L、Rで異なる位相を設定します。
ピンク枠からは、内部LFOのスピードを設定します。
オレンジ枠をクリックすると、内部LFOをDAWのテンポに同期できるのでクリックしてみます。
これもPhaserと同様、上段で拍子、下段で回数を選択します。
緑枠からはWidth(ステレオ幅)、Panの設定。
水色枠でエフェクトの適応量を調整します。
LoFi
LoFiとはビットレートやサンプルレートを原音から削減して、音質を悪くするというもの。
赤枠のBitsでビットレート、S-Hでサンプルレートの調整をします。
緑枠からはCut off周波数、レゾナンスの調整。
水色枠でエフェクトの適用量を決定します。
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Vocoder
Vocoderとは、Modulatorとして使用する音声信号を用いてキャリア(この場合はSynthMasterの音)と呼ばれるもう一つの音声信号を加工するもの。
Vocoderでは、まず、これら2つの信号をFilterでいくつかの帯域にそれぞれ分割します。
その後、分割されたModulator信号によってEnvelopeが作成され、それによって分割されたキャリア信号が各帯域ごとに変化します。
赤枠からModulatorを選択、そしてGainも調整。
緑枠には16個ある分析用Filterの各出力がバー表示され、クリックやドラッグで自由に変更できます。
Modulator信号は、この分析用Filterによって、16個の帯域に分割されます。
水色枠のMatrixは縦横それぞれ16マスあり、16個に分割されたそれぞれの信号の帯域をどう対応させるのかを設定。
マスをクリックすれば設定できます。
黄色枠からは合成用Filterの初期周波数と間隔を設定。
Modulator信号からは、あくまでも周波数特性だけが抽出され使用されるので、Vocoderから出力される音声の音程はキャリア信号に依存します
ピンク枠ではEnvelopeのAttack、Decay設定。
オレンジ枠では、エフェクトの適用量を設定します。
Tremolo
SynthMasterでは、これを音声波形の振幅をModulationすることによって再現します。
赤枠から音の振幅に対するModulation Rateを設定します。
緑枠ではModulationに使用する内部LFOが持っているステレオ出力において、L、Rで異なる周波数比率(Ratio)、位相(Phase)を設定。
水色枠でエフェクトの適用量を設定します。
黄色枠をクリックすると、内部LFOをDAWのテンポに同期できます。
Ensemble
Ensembleとは、同じ音を二人以上で演奏することを指します。
まず赤枠でVoice数を設定。
緑枠でVoiceの遅れ(Delay)とDelay間隔(Space)を設定。
水色枠にある2つのLFOで、異なるSpeedのLFOを設定できます。
各LFOにはそれぞれ2つずつModulationを設定可能。
黄色枠ではEQとDistortionを設定、個別にOn、Offもできます。
ピンク枠からはPan、Phase(位相)、Width(ステレオ幅)を設定。
オレンジ枠でエフェクト適応量を設定します。
次回はArpeggiatorについて解説していきます。
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