ハードディスク(以下、HD)は長期使用により、読み込みが遅くなったり、異音がするなどの不具合が出てきますよね。
このような症状が出てきたら以前に比べ価格も下がってきたSSDへの交換をおすすめします。
交換自体はとても簡単でドライバー(一部特殊なものが必要)があればできます。
ついでにMac本体内の掃除もできて一石二鳥ですよ(笑)
ということで、この記事ではMacBook Pro(Mid 2012)を例にHDをSSDに交換する方法を紹介します。
失敗しないMacBook ProのSSD交換方法【初心者OK】
SSDへの交換方法
最近MackBook ProのHD読み込みがかなり遅くなり、けっこうイライラを抱えていました。毎日ハードに使っているので作業効率は大切ということでSSDへ交換しました。
結果、爆速になり大満足です。
- メーカー保証がきかなくなる
- 適した工具を使用する(ネジの溝が潰れてしまうので)
- ネジは思いっきり締めつけない(ネジ穴が崩壊します)
バックアップをとる
まず復元作業で必要となるのでMacの標準搭載機能Time Machineを使用してバックアップをとっておきます。わたしの場合は外付けHDにふだんからとっているためそれを使用しました。
裏蓋を開ける
裏蓋を開けるためにネジを全て外していきます。全て外したら簡単に裏蓋が取れるようになっています。
とめ具とSATAケーブルを外す
裏蓋を外すとこんな感じ。この写真の左下の部分が交換するHDです。矢印のとめ具とSATAケーブルを外すとHDを取り出せるようになります。
とめ具、SATAケーブルを外すとこんな感じですね。
ピンの付け直し
取り出したHDには4ヶ所にピンがついているので、これをトルクスドライバー(T6)で外して新しいSSDに付け直します。
元どおりにする
あとはSSDを載せ、元のようにSATAケーブル、とめ具、カバーを取り付ければ交換作業は終了。
Time MachineからSSDへのデータ復元方法
SSDの交換ができたらデータの復元。PCの電源を入れ、すぐにcommand+Rの同時押しをしてユーティリティ画面が開くのを待ちます。開いたらディスクユーティリティを実行。
ここでSSDのフォーマットを行います。ボリューム名、ファイルシステム、フォーマット方式を入力し消去を実行。ファイルシステム、フォーマット方式は以下の通りです。
特別な事情がなければAPFS+GUIDパーティションマップでOKだと思います。
APFS | Apple File Systemの略。macOS High Sierra以降で推奨 |
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APFS(暗号化) | APFSでパーティションを暗号化、パスワードが必要 |
APFS(大文字/小文字を区別) | APFSでファイル名とフォルダ名の大文字小文字を区別。例えばファイル名で”Home”と”home”は別と認識される |
APFS(大文字/小文字を区別、暗号化) | APFSで大文字小文字を区別し、パーティションも暗号化 |
GUID パーティションマップ | Intelプロセッサ搭載のMacで使用可 |
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マスター・ブート・レコード | SSDの容量が2TBまでしか認識されない |
Apple パーティションマップ | 古いPowerPCを搭載したMacで使用 |
フォーマットが完了したら左上メニューからディスクユーティリティを終了。
次にTime Machineからの復元を実行。復元元、復元データ、復元先を選んで実行すれば復元が始まります。
SSDの選び方は?
SSDとは?
SSD(Solid State Drive)とは半導体素子を使った記憶装置のことで、HDのように物理的に動作する部分がありません。SSDのメリット、デメリットは以下のとおり。
メリット
- データの読み書きがとても速い
- 物理機構がないためほぼ無音
- HDより軽量で衝撃に強い
- 消費電力が小さいので発熱量も少ない
デメリット
- データの救出が困難
- 単位容量あたりの価格が高い
- 突然データの読み書きができなくなる
この中で一番のメリットはやはりデータの読み書きの速さでしょう。逆に致命的なのはデータの救出が困難なこと。よって万が一に備えて定期的なバックアップを強くおすすめします。
正直、価格に関しては以前に比べて導入しやすくなったと思います(2018年12月時点)。
SSDの選び方
SSDを選ぶ時のポイントは以下のとおり。実際、容量(=価格)とランダムアクセス速度が決め手になってくると思います。特別な事情がない限りそれ以外で迷うことはあまりないと思うので。
容量 | オーディオや動画を大量に扱うなら大容量がいいかも、お好みです |
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サイズ | 大半が厚さ7mm、2.5インチのもの。一応、確認はした方がいいです |
ランダムアクセス速度 | この数値が高いほど体感速度が向上します |
接続方式 | SATA3.0がおすすめ(性能を活かすために) |
メモリタイプ | SLC、MLC、TLCなどがありSLC→MLC→TLCの順で容量単価が安くなりデータ保持信頼性も下がる。一般的なPCではMLC、TLCで十分 |
MTTF(平均故障時間) | Mean Time To Failureの略。故障するまでの平均時間、もちろん長い方がいいですよね |
あると便利なもの
SSDを外付けストレージとして使用するためにこのドッキングステーションを購入しました。新しいSSDにTime Machineからデータを復元するような際にも重宝します。
これはPCとUSB Type-Cで接続するものですがUSB3.0端子しかついていないMacBookでも変換コネクタを使えば使用できます。
個人的に大量のデータを扱うため、簡単にSSD、HDを交換することができるのはかなり助かります。
- 自分でSSDへの交換を行った場合、メーカー保証は受けられなくなる
- SSD交換前にバックアップを作成する
- 適した工具を使用する(ネジの溝が潰れるのを防ぐため)
- 適切なファイルシステム、フォーマット方式を選ぶ
- 交換後もデータ保護のために定期的なバックアップをとる
はじめてこういう作業をする方は心配な部分もあるかもしれませんが、やってみればけっこう簡単だったって思ってもらえると思います。
パソコンショップなどに依頼して何千円も作業料を払うのはもったいないので、ぜひご自身でチャレンジしてみませんか?
SSDに交換してストレスフリーなパソコンライフをおくってくださいね。