前回に引き続きAvengerについての解説。
この記事ではAvengerのVoice Panel、Routing Panelについて解説します。
Avengerの使い方③
V-Saw
V-SawはSuper Sawを再現することができるモジュール。
さっそく赤枠をクリックしてV-Sawタブを選択します。
緑枠からはVoice数を2〜7の間で選択。
水色枠からは選択したVoice数を何オクターブに分散するのか選択できます。
黄色枠のノブはデチューン(各Voiceの音程をどの程度離すか)を調整。
MIXからはどの程度V-SawによるMixを行うのかを設定。
またPANからは、どれくらいの量のVoiceをステレオとして発音するのか設定します。
ピンク枠には、Voice数、デチューンの状態、Panなどがグラフィカルに表示されるので、参考にするとイメージしやすいですね。
次に赤枠をクリックして、ビブラートに使用するLFOの変調範囲を選択。
Global | LFOは全体のピッチを変調 |
---|---|
Independent | LFOは各Voiceのピッチを個別に変調 |
緑枠をクリックするとビブラートに使用するLFO波形を選択できます。
水色枠ではLFOによる変調速度を調整。
黄色枠では、ピッチの変調量(どの程度の深さでピッチを変調するか)を調整します。
黄色矢印部分の上下ドラッグで変調範囲を設定することができます。
ピンク矢印部分をクリック&ホールドしてみます。
すると赤枠のような小窓が出現し、そのまま上下にドラックして曲線の状態を変えることができます。
これはLFOをフェードインさせていくためのトランジェント。
そして、このトランジェントに沿って徐々にFADE INノブで設定した値に達します。
Chorder
Chorderではコード生成や各Voiceの音程調整などを行えます。
緑枠をクリックすると、Chorderのプリセットを選択可能。
水色枠は左から、各VoiceのOn・Offスイッチ、上下ドラッグで大まかにピッチ調整するCoarse Tune。
その横にはピッチの微調整をするTune、Pan、Volumeノブ。
黄色枠にはSub OscのVolumeと位相反転のためのボタンがあります。
Sub OscはメインのVoiceより1オクターブ下に設定されているもので、これをMixすれば新たにOscを立ち上げてMixするよりリソースを節約可能。
ピンク枠からはSub Oscの波形変更と以下からオクターブ設定を選択可能です。
-1 OCTAVE | トリガーノートより2オクターブ下 |
---|---|
+0 OCTAVE | トリガーノートより1オクターブ下 |
+1 OCTAVE | トリガーノートと同じ高さ |
赤枠からはOscのVoice数(最大64Voice)を変更し、CPUパワーの節約に役立てることもできます。
また以下のような特別なモードも搭載。
max1-lowest | Voice数は1で常に最低音を再生する |
---|---|
max1-highest | Voice数は1で常に最高音を再生する |
緑枠ではEndless Sub Modeを設定。
これはMIDIキーボード上で音程を1オクターブしか変化させないようにし、主にBassサウンドの制作において使用するもの。
通常、C1から右に向かって鍵盤を叩いていくと音程も上がっていきますよね。
だけど、このモードを使用するとC1からB1までは通常通り音程が上がっていき、C2になると音程はC1に戻り、同様にまた音程が上がっていくという繰り返し状態。
Routing
シグナルはここを赤矢印のように流れていきます。
緑枠は、そのモジュールのOn・Offスイッチ。
緑矢印のようにドラッグすると各モジュールの順序を入れ替えることができます(一部除く)。
水色枠ではセンドエフェクトのセンド量を調整。
黄色枠をクリックすると、新たにモジュールを追加することができます。
赤矢印部分のモジュール名をクリックすると赤枠のようなメニューが表示されます。
Go to | そのモジュールの設定画面(Overview)の位置を示す |
---|---|
REMOVE | モジュールの削除 |
ここではモジュールの入れ替えなども行えます。
ただし、赤枠内に表示されているモジュール(この画像ではAAReverb、Delay)はあらかじめ作成しておかないとここには表示されません。
これは別にFXに限らず他のモジュールに対してもってことです。
次回以降、まだだいぶ続きそうです。